私はいつも不思議なことに興味があったわ。生まれたのは太陰暦の25日。これは洞察と直感に適正があることを意味してるの。人と触れ合うことは私の使命で、その人たちに奉仕することが私のカルマだと思ってるの。
占術と秘術を始めてもう40年はたったかしら。元々はエンジニアだったのよ。52年勤めあげたわ。数学的な思考力があったのね。今の世の中はなんでもデジタルじゃない。あのピタゴラスは特別な表を作ったのよ。表には誕生日の数字が入れられようになっていて、1から9の数字の組み合わせで未来や性格、情熱、義務、趣味なんかについて占ったみたいね。
私はプロの占い師じゃないの。趣味みたいなものね。全ては友達に誘われていった映画から始まったの。70年代だったわ。フィリピン人のヒーラーがガンの腫瘍を切除するところが流れたの。とても気に入ったわ。それからおばあちゃんにカード占いを教えてもらって。シークレットのヨガ教室にも行ったわね。でもそういうのはソ連時代は禁止されていたから、ある日警察が来て終わっちゃったわ。そのあと占いは自分から辞めたの。罪深いことなんじゃないかと思ったの。
数字だけで何ができるのかしら。数は私たちの世界の共通のものさしよね。生まれつきの性格的な違いって、生年月日によるものだと思うのよね。そこからいろいろあって数秘術に行きついて、ダウジングとかフレームとかを使い始めたの。
70年代は全ロシア博覧センターのキャリアセンターで働いていたわ。基本のマニュアルはあったんだけど、そこに私のセンスで数秘術のアクセントを加えたわけ。今は基本的に、知り合いと友達に対して無料で相談に乗っているわ。宣伝もしていないし。相談者と心を通わせるには、相手が私を信じてくれることが重要ね。常連の何人かは私のアドバイスなしには何も決められないくらいよ。
友達の息子の車選びも手伝ったわね。事前に日和のいい時を占っておいたから、彼はその日に中古車市に出かけたわけ。5万ルーブルしか持ってなかったわ。彼から電話が来ると、私はボンネットの上に手を置くように言ったの。後は私のフレームを通して車の性能を判断するだけ。自動車にも魂があるのよ。だから犬が飼い主に対するように、車も持ち主に対してちゃんと応えてくれる。結局4万5千ルーブルで車を手に入れたんだけど、その車は当たりだったみたいね。
こんなこともあったわ。友達がイヤリングを失くして電話してきたの。一日かけて家中探したけどどこにもないって。すぐに私はフレームを取り出して彼女に言ったわ「頭を左に向けてみて」そこには、壁の枠材の上で光るイヤリングがあったの。
ある女性は付き合っている男性について相談に来たの。私は「彼が実は40歳だってあなた知ってる?」と言ったわ。彼女はその時23歳で、彼は嘘をついていたみたいね。二日後に彼女が戻ってきて「リマ、確かにあなたの言ったことは本当でした。彼は42歳だった」たくさんの若い男の子たちから言い寄られてる美人さんに、そんな古だぬき必要ないでしょ?全てを知って、彼女は彼を捨てたわけ。時々空港の税関で働いたらなんて考えるわ。だって、中身が何か、ウォッカ?武器?実弾?すぐに分かるもの。
フレームを使えば診断もできるのよ。全身、血圧、血液でもチェックできるわ。どっちかというと民間療法を信じてるの。ある時セラピストのところに行ったの。体調が悪いって伝えると「もうだいぶご高齢ですからね。これ以上治療するところはないですよ」なんて言うわけ。さっそくフレームを取り出してみてわかったの。彼女のセラピストの資格は買ったものだって!
たいていの人はこういうことは信じてくれないわ。数秘術の権威コノバロフ博士がルジニキスタジアムで講演した時は、スタジアムが人で溢れかえったのよ。チケットは1万2千ルーブルもしたわ。4千ルーブルの席もあったけど、私は耳が悪いから少しでもステージの近くに座りたかったの。彼を詐欺師よばわりする人がいることも知ってる。でも、6千人の聴衆が固唾をのんで、ステージ上の博士の声に耳を澄ませる。ハエが飛び去ってもだれもそれに気が付かない。そんなのを見せつけられて信じられないでいられる?ちなみに、これはNLP(神経言語プログラミング)って言われるものよ。とても生きにくい世の中になったわよね。絶えず心理的な攻撃を受けてるようなものよ。だから、みんな彼のような人の所に来て安心するわけ。これで大丈夫。全部うまくいくって。
毎晩水を入れたコップを三角錐の下に置いておくの。朝になると水にピラミッドのパワーが充電されているわ。この充電のパワーはとても強力だから、包丁を研ぐ必要もなくなる。曲がりもまっすぐになって、ちゃんとあるべき場所に収まってるのよ。家の中は数秘術の本で溢れてるわ。「薬に頼らず自分で治す」「バイオエネルギーのダイヤモンド」「誕生日 – 人を理解するためのカギ)」「霊的な悟りを得るために」これは科学者のセミョーノフさんから直接もらった本。これは宇宙から撮った写真。キリストの絵。これは特別に選んだお祈りの数字よ。例えば、視神経の治療のためには、まず祈祷文、その後主の祈り、そして最後にこの数字を読むのよ。アテローム性動脈硬化症にはこう言うの。「いち….. さん、に….. いち….. ぜろ、ぜろ、ANMISA」これを何回か繰り返せば、症状はどんどんよくなるはずよ。
仕事をしていると私は必要とされているって感じるの。最近始めて父のお墓参りに行ったわ。それで私の相談者の一人に言ったの。これでもう心残りはないわって。そうしたら彼女は「リマ、そんなこと言わないでください。私たちはみんなあなたが必要なんです!」ですって。私の仕事は人がする失敗を少なくすることかしらね。